お待たせした。
私だ。
編集長にお呼ばれし、少し汚れたエアフォース1のかかとを滑り込ませながら家を出た。
街に繰り出す。
そう、門前仲町だ。
お待たせした。
私だ。
渋谷のスクランブル交差点の信号を待つ人々は皆ションベンを我慢しているかのように忙しない。
門前仲町の交差点はのんびりしている。
見慣れた永代通りを木場方面に進む。
下町情緒あふれる店々を眺めながら歩けば
少しキレイな看板が躍る。
入店しよう。いつもの「凪〇」だ。
凪〇は京樽が運営する立ち飲み屋で、門前仲町に1店舗だけ存在する。
この記事を読んで凪〇が気になってしまったヘッズ達は
門前仲町に来るしかない。
2番出口から徒歩61秒だ。
ちなみに京樽は、平成23年に株式会社吉野家ホールディングスの完全子会社になっている。
そこで、京樽の企業理念をご一読いただこう。
基本理念
私たちは食を通じて、たくさんの幸せを創ります。
私たちは、おいしさと健康と楽しさを提供し、
人々の普段の暮らしの中に幸せを創造します。
一人でも多くの人を笑顔にすること、それが私たち京樽の”しあわせづくり”です。
未来像
いつも人々の身近にある存在
行動指針
- お客様を一番に考え行動します。
- 気持ちのこもったあいさつをします。
- 相手の立場に立って行動します。
- 仲間を信頼し、約束を守ります。
- 現状に満足せず、挑戦しつづけます。
9歳になる娘に作らせたんか。
なんやこれ。
乾杯するしかない。
生ビールのクオリティはやや高い。
反プレモル派の私も頷く。
しかし気になることがある。
ジョッキの下に書かれているレターズだ。
本の虫として知られる私は
屈強な男共にこう言った。
「おい、ジョッキをどけろ。飲めねえ酒は頼むな。」
と。
私はケンカで負けたことがない。
しかしこの文言を目にした私は
山口百恵がステージにマイクを置くように
握りしめた拳をそっと開いた。
ラミネートされたA4用紙の右下に
ぽつりと水滴が浮かんだ。
こうなったらメガの時間だ。
サントリーとズブズブなのだろう。
酒のクオリティが保たれている。
いいメンテナンスをしているのだろう。
全盛期の浜崎あゆみを彷彿とさせる。
立ち飲みの安価
酒のクオリティ
これだけでコスパ良し。
あとは、料理が気になる。
魚も決して悪いものではない。
こぼれ魬(はまち)を売りにしているが
魬は魬である。
魬って漢字だけでも覚えて帰ってください。
総じてコスパ◎である。
メガハイボールには利尿作用があるらしく
厠へ向かう。
「読み物」という括りで店舗をデザインしている。
最近では当たり前になってきているが
文体もやわらかく、チープ感も苦にならない。
絶妙である。
やさしい気持ちでチ〇ポコをしまい
席に戻る。
忘れてはならない。
凪〇はちょい飲みの店である。
残りのメガハイボールを流し込み店を出る。
次の約束がある。
今夜も門仲をはしごする。
店名:凪〇 門前仲町店
住所:東京都江東区冨岡1-6-5
電話番号: 03-3630-1054